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脊髄反射的療法、現代語訳

Afina現代語訳118、腹部内臓神経衰弱症(肝臓性)

   第4 腹部内臓神経衰弱症(肝臓性)

主な徴候は腹部の知覚過敏、肝臓の腫大、圧痛、ガスの腸内蓄積で、精神の沈鬱をともなう神経衰弱症であり、食後の不快感を訴えるのは血液が肝臓に鬱滞するからである。したがって、肝臓収縮反射をおこさせればただちに爽快感を得てもろもろの症状は軽快するものである。

腹部内臓神経衰弱症は、腹壁の筋肉の弛緩および腹部血管神経機能の減弱によるものである。したがって他覚的に腹部内圧が減少することを確認できる。静脈は簡単に圧迫される性質があるので、腹壁の状態によって腹部血液の含有量は影響される。そこで、腹壁を圧するような簡単なことでもよいから、大量の血液を搾出すること。

 

腹心血流現象(Cardiosplanchnic phenomena)

腹心血流現象 鍼灸 整体

この現象は胸骨下部の右側、つまり心臓界に接した部分を打診すると清音であるが、腹壁を強く圧した際には清音は濁音にかわる。これは腹腔の血液が一時的に右心室に帰流した証であって、健康体においてもみられないわけではないが、腹部内臓血管衰弱症ではとくに顕著にみられる。

体位による変化は、直立では清音、伏臥位になると濁音となる。これを体位腹心血流現象(Attitndinal Carjio Splanchnic phenomena)といい、かえって健康体にみられるもので、腹部内臓神経機能不全者ではみられない。また、健康者においては起立しようとすると腹部内臓の血管は収縮して血圧があがってしまうが、腹部内臓神経の不全者ではあがらないだけではなく、かえって下降する。

健康

脈数 臥位 60   立位 60   差 0

血圧 臥位 118  立位 130  差 12

 

不健康

脈数 臥位 60   立位 100  差 40

血圧 臥位 104  立位 90   差 14

 

〔療法〕

内臓神経衰弱症(肝臓性)の腹腔内静脈鬱血には以下の治療法がある。

1、腹部のマッサージおよび腹部運動。

2、腹壁を強健にすること。

3、腹帯。

4、肝臓収縮反射を引き起こすこと。

5、内臓血管神経機能を強盛にすること。

胸椎からはじまる内臓血管を支配する神経はT5〜12で、これに相当する棘突起はT2〜8に一致する。したがってこれらの脊椎を打療するか、またはこれに正弦波電流を流せば腹心血流現象をおこして腹部血管に含まれる血液は一時的に右心室に帰流するものなので、これによって上の第5の目的を達することができる。

このように、T2〜8棘突起に治療を加えると、腹部内臓血管神経の機能を強盛し、これの減弱による神経衰弱症およびすべての腹部鬱血症の治療法として、その効果は迅速、顕著である。

 

(附)内臓下垂症

内臓下垂症もまた神経衰弱の症状を呈し、腹帯を使用するときは快感を与えるものであるが、このことで内臓が復位するというのは誤りで、透過する腹帯を使ってX線を照射すると位の下垂は使用前後で差がないことがわかる。したがってその症状が快復するのは腹腔内の鬱血を蹴散らしてくれるからである。

わたしはその症状を血管神経に関するものとする見地から、T2、8、棘突起の打療によって症状が軽減することを実験した。

 

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